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日常・雑記

「親ガチャ」は運だけど「子ガチャ」は無いって話し

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資本主義社会は競争社会
そして競争社会が行きつくと格差が生まれる
これはもはや自然の摂理と言っても良いだろう

例えば競争の「競」の字が付く競馬の世界では
勝者のみが血を残すことが許され
種牡馬になって子孫を残せる

種牡馬になった後も
同士で産駒(子供)の成績の比較をされ
種牡馬同士の競争が始まる

5億で落札される幼駒もいれば
100万円でも買い手が付かない馬もいる

これは人間社会でも似たようなことが言える

あらゆる競争に勝ち残ったものが
より優秀な遺伝子、優秀な環境で子孫を残す一方
劣等な遺伝子、劣悪な環境で育つ人との差が生まれやすい

 

時が進めば進むほど格差はドンドン開いていき
「親ガチャ」というワードが
TVやSNSでバズる時代になった

一方で親ガチャのカウンターとして
子ガチャもあると言い出す人も出てきた

しかし俺の結論から言えば、こうなる

親ガチャはあるが
子ガチャは(ほぼ)無い

 

子ガチャは親の自己責任

親は子をどんな家庭環境で育てるか決められる

親ガチャは完全なる運
(努力の余地がない)なのに対して
親視点からいう「子ガチャ」は
単なる無責任でしかない

子供は生まれ育つ環境を選べないのに対し
親は「どう育てるか」環境を作ることができるからだ

そして親ガチャ
どのような親の遺伝子を
持って生まれるか選択できない

子ガチャ
生まれる前に遺伝子がある程度確定している

もちろん例外もあるが
優秀な遺伝子を持つ同士で子作りすれば
優秀な子供が比較的生まれやすい

劣等な遺伝子同士で子供を産めば
残念ながら周囲に比べて劣る子が生まれやすい

ポイント

自身の遺伝子と相手の遺伝子
子供を産む前にそれは確定しているわけだから
子ガチャは自己責任でしかないわけだ

 

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親ガチャは完全に運

子供は親を選べないし
生まれてくる家庭環境、場所も選べない

本人の努力ではどうしようもない
完全なる「」そのものである

生まれてから
どのような親にどのような環境で育てられるかで
どのような人格が形成されていくかほぼ決まる

 

新生児取り違え事件

1953年に起きた事件

東京都墨田区に生まれた男性が
その13分後に生まれた
別の新生児と取り違えられ
本来なら裕福な親に育てられるはずだったのが
電化製品もない生活保護家庭
育てられることになった事件

話を分かりやすく
新生児をAさん、Bさんとして話を薦めよう

  • Aさん実の親は裕福取り違えで貧困家庭へ
  • Bさん実の親は貧乏取り違えで裕福家庭へ

 

Aさんは見た目や食べ物の好き嫌いや趣味嗜好など
全てが家族と違い浮いた存在になっていた

Aさんは親から頻繁に殴られていた
弟Bさんは1度も殴られることは無かった

家に違和感を覚えて14歳で家出をし
クリーニング店で働きながら中学を卒業し
そのまま中卒でトラック運転手など職を転々とした

20代で結婚するも
「家族の作り方が分からず」2年で離婚した

 

BさんはBさんで
浮気の子だとか色々疑われつつ育ったものの
大学卒業まで進学して
稼業の不動産屋を手伝い
その後独立して不動産会社の社長になった

Bさんと同じ環境で育った
Bさんと血が繋がってない兄弟3名は
全て大学進学し、東証一部上場企業に就職している

 

ここでポイントなのは
しかしAさんは底辺家庭に育てられた結果
中卒で職を転々とする人生を送り
上級家庭に育てられたBさんは社長になった

しかもAさんは
Bさんの兄弟たちと同じ遺伝子を持っており
その兄弟達は皆、成功している
ということ

Aさんも本来であれば
社長クラスの人生を歩めたはず
なのだが
取り違えにより、中卒でトラック運転手となり
家族の作り方を分からず育ったため2年で離婚した

一方のBさんは本来の家庭で育てば
おそらく不動産屋の社長にはなり得なかった
だろう

ポイント

親ガチャには
遺伝子による影響も大きいとされるが
新生児取り違え事件では
生まれ落ちた環境の差による
人生の影響の大きさが理解できる

 

ハーバード大学・サンデル教授

トロッコ問題などで有名な
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授は
親ガチャの存在を肯定している

アメリカと言えば
自らの行動次第で大きな夢を掴む
アメリカンドリームのイメージがあるが
現代のアメリカ人の多くは
アメリカンドリームを感じ取れないようだ

 

バラク・オバマ前大統領は
「Yes We Can. Yes We Did.(やればできる)」)と連呼していた

しかし蓋を開けてみると
貧困家庭に生まれた人は
いつまでも貧困
であることが多く
裕福な家庭に生まれた者はより富を得た

格差が広がり続けたわけだ

 

フランスの
経済学者トマ=ピケティの研究によると
労働者が働けば働くほど、
資本家の富が潤い続け格差が広がることが判明

生まれた時点で富を持つ者が最強
富を持たずに生まれた者の大半は
持つ者を追い越すことができない
というわけだ

 

ハーバード大のサンデル教授に話を戻すと
彼はこのように指摘している

エリートたちは生まれた環境と言う運の要素
成功に強く影響していることに無自覚
自らの努力と能力で成功したと信じ込んでいる

貧困家庭に生まれ育った人々は
自らの努力不足が原因で低学歴低収入になっていると
無自覚に自己を見下す

こうして社会に勝者と敗者が分断してしまった

 

大学入試もクジ引きで決めた方がマシ

マイケル=サンデル教授は
大学入試のくじ引き化を提言している

勉強についていけない者
仲間の学びを貢献しない者を除き
それ以外はくじ引きで入試を行えば良いという主張だ

  • どのような能力に生まれ育つか
  • 努力できる家庭環境があったかどうか

これらは親ガチャによる影響が多く
実力は運で決まるのだから
大学入試だってくじ引きで行えば良く
選ばれた者は運命が偶然の産物だと認知できるから
東大受験ジョーカーのような
プレッシャーによる壊れも無くなるのかもしれない

ポイント

能力は運次第なので
機会も運次第になれば
能力主義に疲弊する人々の精神を解放
社会の分断を修復することに繋がると
ハーバード大学のサンデル教授は主張している

大人になる頃に既に大差が開く

18歳で成人になるまでは
未成年者として保護者に管理される立場なので
管理する親による影響が人生に大きく影響する

成人した後は自己責任だ

という厳しい意見もあるが
成人した頃にはすでに人格や能力がほぼ決まってしまい
成人した時点で大きな差をつけられることとなる

 

成人なのにこんなこともできない
成人なのにみっともない

これはある程度仕方のない事だ

なぜなら、大人になった瞬間に、
誰もが自動的に同じレベルに達するわけではない
からだ

ポイント

俺は大人になって独り暮らしして
貧乏生活を数年維持した後に
初めて音楽を習い始めたから痛感するけど
音楽教育が熱心な家庭に生まれた人に比べて
周回遅れどころか十周くらい遅れてるなぁと思う

成人する頃には大きな差が開いている
その要因の多くが生まれ育った環境に影響する

この差を埋めるのは
ものすごく難しい

 

親ガチャ・子ガチャ比較まとめ

両親はどのように子育てするか決められる
=子育ては完全に親の自己責任
=子ガチャは自己責任

子供はどのような環境で育てられるか選べない
=完全に運
=親ガチャは運(努力ではどうしようもない)

両親の遺伝子である程度決まる
=両親の遺伝子は確定している
=親側はガチャ要素は少なく、自己責任

子供はどんな親から生まれるか選択できない
=優れた遺伝子から生まれるかは完全に運

親ガチャは完全に(本人の努力ではどうしようもない)
子ガチャ自己責任(親側の努力次第)

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