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ママに会いたい感想&謎を考察【テーマは堕胎ではなく負のスパイラル】

更新日:

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フリーゲーム投稿サイト
ふりーむ」で配信されている
野乃ノ之(のののの)氏制作のゲーム
ママに会いたい」の感想&考察していくぞ

 

ママに会いたい:謎を考察

舞台は母親の子宮

作中に出てくる
白いオタマジャクシ状のタネさんは
どうかんがえても精子

主人公出産直前の受精卵
子宮内に精子がいるということは
妊娠中に精子を何度も
体内に入れているということになる

1つだけやたら元気の良い精子がいるが
受精する権利があるタネ」と自称しているので
おそらくトゥルーエンドで語られてる
「あの人」の精子なんだろうと思う

またそれ以外の精子もあることから
ママは日常的に不特定多数のに
中〇しされていることになる

ポイント

3番目を孕んだ理由
「妊娠させるプレイ」が好きな客の要望で
それを叶える対価として大金を貰ったと
ママの口から話していることから
ママの職業は風俗嬢(売春婦)であることがわかる

受精卵たちの父親

作中では6人の受精卵が登場するが
それぞれ父親が違う異父兄弟

END2「いってらっしゃい」の分岐を見るに
1~3番目の父親は確定している

  • 1番目の父親:彼の兄
  • 2番目の父親:彼
  • 3番目の父親:客
  • 4番目の父親:親戚
  • 5・6番目の父親:不明※3番目と同じ説

4番目については単眼の奇形
血が濃い」と言われていることから
ハプスブルク家的な近親相姦による子供だと分かる

 

5・6番目の父親は不明
序盤のママの口から
あの人に好かれるためには
お腹の子が邪魔
だと言うセリフがあるので
現在のママが愛してる「あの人」は
5・6番目の父親ではないではないことは確定

 

受精卵たちのパパについて
そしてママの人生について
もう少し掘り下げてみよう

 

まず1番目

ママには持ってないものを
たくさんもっていた彼がいて
その彼のことを教えてくれる彼の兄がいた

最初は優しかった彼の兄に襲われ妊娠

家族にバレるのが嫌だったママは
お腹も大きくなり過ぎなかったことから

こっそりと出産し、
直後に鉄パイプで撲殺した

1番目のプロフィールが6歳とあるので
6年前の出来事であることが想定される

 

2目のパパは彼

ママの口からは
2人目も無理やりでできたという
彼が避妊をしてくれなかったとか
そういうことだろうか?

学校のトイレで生み落とし
ハサミで切り刻んで流したことから
2人目を出産したのは
ママが高校生くらいの時ということになる

ちなみに2番目のプロフィールは4歳なので
出産したのが4年前ということになる

ポイント

おそらく1番目は15歳の時
2番目は17歳の時の出産なのだと思う

そしてこの妊娠がキカッケで
家族とは縁を切ることとなる

 

3目のパパは客

 

2人目を産んだママは
子宮なんていらない取りたい
でも取るためには莫大なお金が必要だと嘆く

 

そんな時、妊娠させることが大好きな客を見つけ
孕んで中絶する代わりに大金を得ることを選んだ

ポイント

3人目のプロフィールでは年齢が3歳
おそらく18歳の時の妊娠なのだろう

そして受精卵たちの中で
3番目が唯一中絶された存在
この世に生まれてすらない存在

 

4目のパパは近親(不明)

4人目の父親は情報が少ない

血が濃い故の奇形児ということは判明しており
実親か兄弟あたりとの子である可能性が高い

しかしママの声では
彼の兄との無理やりは語られても
親族に無理やりされたというようなセリフは一切なし

ママが親族と自覚していない相手と
合意の元で行為を行い孕んだ子なのだろうか?

親に隠し子が居て、
お互いが兄弟と知らずにしてしまった?

だとしたらママの家庭環境も
相当歪んでいるということになるので
ママ自身が歪んでしまったのも納得できる気がする

 

そしてもう一つの不明点
ママが再び妊娠していることだ

3番目を産んだのは金の為

なぜ金が必要だったかというと
子宮を取り除く手術に
高額な費用がかかるからだったはず

しかし3番目の後に
4番目を出産しているということは
子宮を取り除く手術は
行われなかった
ということになる
(何のために3番目は中絶されたんだろう…)

ポイント

ママが当初の通り
3番目を妊娠した時に得た金で
子宮を摘出していれば
4番目に殺されずに済んだ
のに…

 

5・6番目(主人公)のパパは不明

当初は恋愛の邪魔になるから中絶希望だったが
あの人がお腹の中の赤ちゃんを含めて
愛してくれた為、出産を歓迎されるようになった

 ↓

5~6番目のパパは不明だが
おそらく3番目と同じで
客との子供を孕んだ可能性が高いだろう

もしかしたら6番目のパパは
3番目と同じ客なのかもしれない

両親ともに同じ血を引いてるからこそ
3番目の脳の移植ができたのかもしれない

3番目が死にかけのタネと迎合できたのも
同じパパの精子だからこそなのかもしれない

おそらく3番目のパパとは継続的な関係であり
5・6番目の父親でもある可能性が高いと思う

 

受精卵たちの父親まとめ

  父親 状況
1番目 彼の兄 無理やり
2番目 無理やり
3番目 金目当て
4番目 近親
5・6番目 客? 金目当て?

やはり4番目に違和感を覚える

子宮を取りたいから
妊娠してまでも大金を稼いだのに
子宮を取らずに妊娠を繰り返している

この母親の行動は理解不能すぎる

 

更に不思議なのは
2番目の出産で家族との縁を切ったのに
近親と行為をし4番目を出産している所

ポイント

家族と縁を切った後に何があったのか…
ママにあいたいにおいて
4番目だけは明らかに特異な存在である

 

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少子化対策の女神になれた可能性

彼女を取り巻く環境が劣悪すぎたために
殺人犯になってしまい
更には自身の息子に殺害されてしまったが

ちょっと見方を変えてみると…

若い時から妊娠と出産を繰り返したママは
環境さえよかったら
少子化で滅びゆく日本にとっては
寧ろ救世主的な存在になりえたかもしれない

しかし

学生の妊娠は
現代社会ではタブー視されている…

後ろ指をさされ村八部にされ
学校も退学処分になる可能性があり
親や友人関係にひびが入りやすい

現代の先進国は
少子高齢化で国が亡ぶと言われているのに
何故か若い年齢で出産する人を非難
するのだ

だからこそ妊娠してしまったママは
保身に走り、1番目や2番目を殺した
のだろう

ポイント

もし10代の妊娠が
もっと受け入れられる世の中
だったら…

ママの家族が
優しく温かく裕福
であったなら…

少なくとも2番目は出産していただろうし
シングルマザーとして上手くやっていく
明るい未来があったかもしれない

このような現代社会の歪み
ある意味では加害者と言えるのかもしれない

 

母の心変わり(時間の流れ)

5番目の部屋の前にある
ママの口から出る台詞は
序盤と後半で真逆になる

序盤は
あんたが居るとあの人に嫌われちゃう
早くお腹の中から出てってよ

ママに新しい好きな人ができて
こぶ付きだと恋愛の邪魔になるから
中絶したいかのような描写がある

 

つまり5・6番目(双子)の父親
「あの人」ではないことが確定する

序盤はママの中絶したい願望が強いのか
カンシによる襲撃で
主人公の受精卵の命がピンチになる

カンシとは監視と手術器具の鉗子のことで
すなわち中絶のメタファー的存在

 

しかし後半になると
同じママの口から「早く会いたいな」と
5番目6番目を産みたい的な
真逆のセリフに変わる

ポイント

トゥルーエンドのママのセリフ

あの人はお腹の中の赤ちゃんも含めて
 大事にしてくれると言ってくれた

的なセリフがあるので
ママはあの人と無事に恋愛関係が上手く行き
こぶ付きでも優しくしてもらえた感動から
お腹の子に向かっての憎悪愛情に変化したのだろう

 

トゥルーエンド考察

5種類の???を揃えると

トゥルーエンド

 

 

ドキドキ文芸部のように
強制的にウィンドウが閉じられる演出が入る

再びママに会いたいを起動すると
文字化けしたタイトル画面が出てくる

 

繝槭?縲√ヰ繧、繝舌う」の文字化けを治すと
ママ、バイバイ」となり

ゲームを起動すると成長した生太
久しぶりに会ったママを刺し殺すシーンが流れ
トゥルーエンドが終了する

 

何故久しぶりかと断定できるのかというと
ママが「やっと会えたのに」と言ってるから

これは中絶赤ちゃん殺人ではなく
やっと子育てできる!
赤ちゃんに会えた!と言う意味ではない

何故ならママがこの台詞を言った時
生太は既に思春期以降の体格をしたいた

 

では何故、ママの口から
「やっと会えたのに」という台詞が出たのか

それは
ママが殺人犯として刑務所に居たからだと思う

 

1番目の子が生まれた直後に鉄パイプで撲殺し
2番目の子はトイレで出産して
ハサミで切り刻みトイレに流した
4番目の奇形児も生まれた後殺している

合計3人もの実子を殺害しており
出産直後に殺人犯として
捕まったのだと思われる

現実世界で
風俗嬢が生後間もない赤子を殺害した事件では
懲役7年が求刑されている

赤子3人を葬ったとなれば
懲役10~15年くらいになってもおかしくない

 

ママ出産

 

ママ逮捕される

 ↓

15年ほど刑務所で過ごす

 ↓

15歳ほどの生太と会うママ
「やっと会えた」

 ↓

成長した生太は復讐としてママを殺す

…という流れなのではないだろうか

 

またこの時の生太の片目が赤い

作中で目が赤い=死んでいる、とある

片目だけが赤くなる
ママに強い復讐心がある

この2点から
生太には4番目(単眼の奇形)の魂が
宿っているんだと思われる

 

End1刺客エンドでも
4番目5番目を乗っ取って
自身にとって2回目の産道を通っている

4番目の強い執念で
新たな命に魂ごと乗っ取れる
ことが分かる

 

うねうね(陰毛)の謎

トゥルーエンドに行くためには
謎の陰毛を拾う必要がある

5番目の兄と一緒に
生まれようとするエンドでは
4番目が陰毛関係なく
5番目を乗っ取っているので
陰毛の存在のあるなしに関わらず
4番目は乗っ取ることができることが分かっている

だから陰毛がトリガーになるということが
いまいちピンと来ない…

4番目は5番目を乗っ取ることができるが
5番目には心臓がなく、生まれても
すぐに死んでしまうから復讐できない

つまり4番目がママに会いに行き
復讐をするためには
6番目を乗っ取る必要があった

ポイント

トゥルーエンドでママを刺した時の
生太の年齢がちょうど陰毛が映える頃の時期

陰毛がトリガーで4番目が覚醒した…という
無理やりな解釈もできるとは思うが
誰の陰毛だったのかは依然として不明のままだ

 

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ママに会いたいの感想(レビュー)

中絶というより親ガチャがテーマか

子宮が舞台で受精卵が主人公という
かなり特殊なゲーム
フリーゲームならではの着想だと思う

堕胎をテーマとした作品だという
感想を言う人も多いけど
ママが堕胎(中絶)したのは3番目だけ

出産直後に
産んだ赤ちゃんを殺した数の方が多い

これで
「堕胎(中絶)」がテーマと言えるだろうか?
(いや、言えない【反語】)

ママにあいたいはどちらかというと
親ガチャ」とか
負のスパイラル(負の再生産)」を
テーマにしているように思える

生まれた家庭環境で人生が決まる(親ガチャ/毒親)努力・格差問題

 

かなりハードな描写も多く
ショッキングな作品なので
プレイし終わってしばらくは
心にぽっかりと穴ができるというか
色々と考えさせられる作品だった

ママの子宮が舞台で
受精卵がママに会いに行く話ってだけなら
ハートフルな感動モノになりそうだが

この作品はその真逆

母親の壮絶な人生に振り回され
多くの命が消えている

 

不幸の連鎖が続いていく

この母親は
学生時代から妊娠と出産を繰り返し
1・2・4番目の子供を出産後に殺し
3番目の子供は中絶している

1・2番目は学生時代に出産し自らの手で殺し
3番目は客の要望に応えて妊娠し中絶することで
高額の対価を得ると言う金目的の妊娠
4番目は近親相姦による奇形児を出産し殺している

 

母親にも同情できる点はある
堕胎・中絶(合法)は個人的に擁護できるものの
3回の殺人は擁護できない…

ポイント

親ガチャなんて関係ない
本人の努力次第だ

…という人もいるが
このような母の元に生まれたら
人生の選択肢すらなく死んでしまうわけだ

 

ママも親ガチャ失敗してる説(負の再生産)

ママに殺されまくってる子供たちを見ると
1~4番目が親ガチャ失敗したことは間違いない

一方で、ママ自身も
親ガチャに失敗してる
のではないだろうか

 

ママの人生は一般的に言って底辺以下だし
若いころから妊娠出産だけでなく
実子殺ししてしまうような環境に居る

もし優しくて良い親だったのなら
シングルマザーとして産んで
ママも両親と共にで育てるという選択もあったはず

しかし妊娠したママは
家族もろもろにバレたくない気持ちが優先し
2度も自らの手で赤子を殺害してしまった

 

このママの環境的に
家族仲は良好じゃなかった
のだろう

もし家族仲が良好だったら
もう少し別の未来があったと思う
このママの人生転落も防げたと思う

 

親ガチャで怖いのは
負のスパイラル(負の再生産)

つまり、
親ガチャを外れた人は底辺人生を歩み
その人が親になったら次の世代も
底辺生活になるというもの

ポイント

一見、主人公たちが
親ガチャを外れたと思うかもしれないが
実はママも親ガチャ外れた人なんだと思う

 

悲劇はピルで回避できた

ママに会いたいという作品では
度重なる悲劇を描いてるわけだが
実は、ママがピルを飲んでいたら
大半の悲劇は防げていた

度重なる妊娠出産を経験し
子宮を取りたいとまで苦しんでいるし
もう妊娠出産なんてコリゴリとか言うくせに
その後も何度も妊娠出産している…

 

もしこのママがピルを服用していたら
妊娠することは無く
実子殺人や中絶をすることもなく
子宮による苦しみも軽減されていた
ことだろう

しかし日本人にとって
ピルはどこかハードルが高く感じるもの

ピルを服用するのをためらう人が多い

 

2019年のピル服用率データ

2019年に国連人口部が発表した統計データ

  • 日本:0.9%
  • アメリカ:11.4
  • ドイツ:42.3%
  • カナダ:43.7%
  • 先進国平均:24.6%

ポイント

日本にもうちょっとピルが根付いていれば
ママに会いたいは防げる悲劇だったのかもしれない

 

まとめ

ママにあいたいは
明確に描写しきってない事も多く
ブラックボックスがたくさんあるので
解釈は人それぞれ異なるだろう
(正解は製作者のみ知る)

しかし魅力的な作品なので
ぜひやってみてほしい

ππがゲーム実況もやってるので
見てくれたら嬉しいな!

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